最近は地球温暖化と食料問題の両方を掛け合せたテーマが話題となっています。
特に輸入食材に関して「フードマイレージ」「バーチャルウォーター」なる言葉が新聞紙上でよく見受けられます。
「フードマイレージ」とは「輸入食材を原産地と消費地の間を移動させるのに必要としたエネルギーを二酸化炭素に換算する」事です。
又、「バーチャルウォーター」とは「輸入食材を仮に国内生産するとした場合、それに必要とされる水の量」を示します。
いずれにしても「環境への負荷」を示す「指標」として、近年話題となっています。 そして、世界の全人類が不自由の無い食生活を維持出来るようにする為には、森林や水域の面積が地球の2.4倍必要なんですって。
この指標は「エコロジカル・フットプリント」と言われていますが、「水の惑星=地球」「砂の惑星」にならないように、「地産地消」を唱えながら出来ることから始めませんか!!
さて、第28回は「すのこ」の構造とその謂れについてお話しましょう。
「すのこ(grid)」とは、舞台の最上部に位置する天井のような場所です。
吊物バトンや緞帳を昇降させるマシンや滑車を設置する「吊物機構の基地」とも言うべき重要な部位です。
その構造ですが、
まず、舞台上部の左右のコンクリート壁に大きくて丈夫な鉄骨を渡します。これを「大曳(おおびき)」と称します。
この「大曳」は状況により左右30m以上の長さとなるので、途中数箇所で建築屋根から鉄骨で吊ります。これを「大曳吊材」と呼びます。
「大曳」は舞台奥方向に約2.5m間隔で設置するのが基本ですが、建物の舞台奥行き寸法によりケースバイケースです。
これで、「すのこ」の土台が出来上がりました。

次に「すのこエリア」の右又は左端部(場合により両端部)に、大きくて丈夫な鉄骨を舞台奥方向に流します。この鉄骨は電動マシンや元滑車を設置するもので「元滑車ビーム」と称します。
この部分には電動マシンの本体重量や吊物の全積載量が作用するので、必要安全な部材を選定する必要が有ります。
すのこ構造 説明図

すのこ構造 説明図

又、舞台中心から左右に均等な間隔(基本は2.7m)で滑車を設置する「枝滑車ビーム」が数箇所設置されます。「元滑車ビーム」の近くにはワイヤロープラインを変更する為の横滑車設置用のビームも準備されます。これらの部材は荷重負荷が小さいので「元滑車ビーム」に比べ、小さめの部材が採用されます。
そして、「元滑車ビーム」「枝滑車ビーム」以外の部分はメンテナンスの為に自由に歩きまわれるように「軽量鉄骨」を敷詰めます。巾10cmの「軽量鉄骨」を5cmの隙間を設けて並べます。この部分がお風呂に使用する「すのこ」に似ているのでこのように呼ばれるようになりました。
各滑車を介してバトンパイプがぶら下っている状態から「ブドウ棚」とも呼ばれています。
劇場建築工事の場合、この「すのこ」部は舞台機構工事よりも先行して施工されるのが一般的です。この時、気を付けなければならないのは、「元滑車ビーム」「枝滑車ビーム」以外の部分を「軽量鉄骨」で完全に敷詰めると、後ほど「すのこ」上に設置する舞台機構の機器が、舞台面から取込めなくなります。
従って、「すのこ」「軽量鉄骨」が一部分「取り外し可能」になっているのです。この部分を「マシン搬入口」と呼びます。
マシン搬入口の説明図

マシン搬入口の説明図


今まで説明して来ました事を整理すると 1) 舞台吊物機構の殆どが「すのこ上」に設置されている
2) その負荷は「大曳」の両端部と中間の「大曳吊材」が負担している
3) 「すのこ」の一部分取り外し可能にし、「マシン搬入口」を設置するとなります。

舞台機構設計者は、以上の事を建築構造担当者と打合せながら、「すのこ」を造り上げるのです。
では、又次回に・・・・・・



◇◇◇ 室長の京都こだわり案内 ◇◇◇


ご存知のように京都には表千家、裏千家、武者小路家などの茶道家元が在ります。
その関係で、京都のど真ん中、中京区には「釜座(かまんざ)」と言う名の通りが有ります。

この近辺には昔から茶道の「釜」を作っている「釜師」が多く住んでいた事からこの名前が付きました。この地域を歩くと「茶釜の美術館」も有ります。

さて、その近くに宇治の老舗お茶屋さんが「抹茶カフェ」をオープンしました。
築150年の呉服店だった町屋を改修したもので、まだ木の香も漂う真新しい店内は、部屋奥の明り取りの坪庭から明るい日差しが入ってきます。
黒竹と網代を組合せた天井も、見ていて気分が落ち着きます。


自動ドアを入り、売店部を通り抜けると、バリアフリーのフローリングにテーブル席が5席有るのですが、その横壁の部分がなんと「床の間(畳敷き)」になっているのには驚きました。洋間の雰囲気に「床の間」とは斬新なアイデアです。
メニューは勿論、「お茶」がメインです。濃茶、お抹茶、煎茶、ほうじ茶など多彩で迷ってしまいます。そして注文したのは水出しの「煎茶」「ほうじ茶」です。
目にも涼しい器に注がれた水出しの「煎茶」は苦味と甘さのバランスが絶妙です。又、「水出しほうじ茶」は冷たくても香ばしく、三煎目までゆっくりと楽しめました。

勿論、「かき氷」「ほうじ茶アイスクリーム」の冷菓や、テイクアウトが出来ないここだけでしか味わえない「抹茶クリームロールケーキ」などのスィーツも楽しめます。

実はこの町屋、芥川龍之介が滞在したことがあるとの事で、店舗の奥は部屋数4室の宿泊施設になっているのです。 一度、立ち寄ってみてください。
【店名】丸久小山園 西洞院店
【住所】京都市中京区西洞院御池下ル
【TEL】 Tel:075-223-0909
【URL】 http://www.marukyu-koyamaen.co.jp/news/index.html
こだわり:お茶専門のオーベルジュ