たいへん長らくお待たせしました。
ようやくこの郷の音ホール大ホールの、
超大規模舞台機構「門型走行式音響反射板」についてご紹介することができますね。

さて、走行式音響反射板ですから、
門型の大きな構造物が舞台後部に収納されています。
特にこの音響反射板は非常に巨大で重厚なものとなっています。

走行式音響反射板 収納時

郷の音ホール大ホールのポイントは、
巨大な走行式音響反射板が「どのように走行するか」にあります。

前回ご紹介した典型的な走行式音響反射板では、
舞台上に走行レールが出現していましたね。
この走行レール、実は床蓋を外すという一手間が必要なのです。

また、自動的にこの床蓋を跳ね上げる機構というのもありますが、
その場合でも床面に必ず走行レールが必要となり、
舞台にスリットが発生してしまいます。

本記事のタイトルは「走行レールが!?」とさせていただきましたが、
郷の音ホール大ホールの走行レールは舞台床面には存在しません。
では、どこにあると思われますか?

その答えがこの写真です。

走行式音響反射板 走行レール

舞台を見下ろしているのがお分かりになるでしょうか?
このように舞台両袖上部に走行レールが設けられ
巨大走行式音響反射板は走行レールにぶら下がって走行するような機構となっています。
この走行式音響反射板は、床面から少し浮いているんですね!

これによって、床蓋を外す手間が無いのはもちろん、
床面はスリットのない美しい平面が実現できます。

舞台奥に収納された巨大な構造物は宙に浮き、
上部レールにぶら下がり前面に移動することによって、
写真のような素晴らしいコンサートホールへの変身が実現されるのです。
この写真だけ見ると宙に浮いているなんて、なかなか想像できませんよね。

郷の音ホール 大ホール
~郷の音ホール 大ホール~
(「郷の音ホール」ウェブサイトよりお借りしました)

さて、この大ホールですが、
「郷の音ホール」と呼ぶに相応しい素晴らしい音響空間ということです。

これだけの巨大かつ重厚な音響反射板ですから、
生の音をホール内に十分に響き渡らせることができるのだと思います。

多目的ホールとはいえども、
音楽専用ホールと比肩する優れた音響空間を生み出すためには、
いろいろな工夫がなされていることを今回は実感しました。

次回は、音響反射板以外の大ホールの特徴をご紹介いたします。

三田市総合文化センター「郷の音ホール」 : http://sanda-bunka.jp/
※関係者のみなさま、取材協力・画像掲載許可をいただきありがとうございました。

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