三田市総合文化センター「郷の音ホール」には、
1000名を収容できる大ホールと、369名を収容できる小ホールがあります。

郷の音ホール 大ホール入口
~郷の音ホール 大ホール入口~

郷の音ホール 小ホール入口
~郷の音ホール 小ホール入口~

ホール入口の鮮やかなブルーが印象的な小ホールは、
室内楽、コーラスなどの小編成クラシックを楽しめるよう造られた、
音楽を主目的としたホールとなっています。
ただし、舞台発表、集会も実施可能とするために、
プロセニアム形式エンドステージ形式に形状を変えることができますので、
このようなホールは小規模多目的ホールと分類されるかと思います。

これまでは、「昭和音楽大学」「宗次ホール」と、
比較的用途を絞り込んだホールをご紹介してきましたので、
このいわゆる多目的ホールというものは初めてご紹介するかと思います

多目的ホールとはその規模によってかなり性質が異なりますが、
音楽専用ホール、演劇専用ホールと明確に区別するために使用される言葉だと思います。
それら専用ホールをイメージしていただければ分かるように、
音楽ホール・演劇ホールではホールそのものの成り立ちがかなり異なっています。

たいへんざっくりとした言い方をしますと、
音楽と演劇を両立させるホールを設計するためには、
専用ホールとは異なった思想が必要となってきます。
そして、多目的ホールという言葉が登場します。

この「郷の音ホール」小ホールでは、
その用途が音楽、演劇などの舞台発表、集会とのことですが、
どのように音楽と演劇を両立させているのでしょうか?

まず、キーワードは「プロセニアム」という言葉です。
ステージ学習室の「舞台の構成 - PartⅣ:プロセニアムとは」}でも掲載されていますが、
「プロセニアムアーチ」とは舞台と客席を明確に分断する「額縁」のことです。
「ここからは日常とは異なる空間ですよ」という区切りだと基本的に私は考えていますが、
音楽劇・歌舞伎・商業演劇などは、
プロセニアム型劇場で演じられることがほとんどです。

この小ホールでも演劇などの舞台発表・集会では、
プロセニアム形式での上演となります。

けれど、お客さまに音の響きそのものをダイナミックに感じていただくような、
コンサートではこの「プロセニアムアーチ」は必要ありません。

そのため、この小ホールでコンサートを催す際には、
エンドステージ形式を採用するのです。

郷の音ホール 小ホール エンドステージ形式
~郷の音ホール 小ホール エンドステージ形式~
(「郷の音ホール」ウェブサイトよりお借りしました)

このようなホールに必要な機構の基本形は、
「可動プロセニアム・可動側壁」「音響反射板」です。

ということで、次回はこのあたりのお話の続きを書きたいと思います。

三田市総合文化センター「郷の音ホール」 : http://sanda-bunka.jp/
※関係者のみなさま、取材協力・画像掲載許可をいただきありがとうございました。

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