前回は、客席から見た風景をお伝えしました。
ここまではいつもの舞台鑑賞で見ることのできる部分です。

そして今回は普段はお客さまには見えない部分である舞台裏の、
「舞台機構」についてご説明したいと思います。
さて「舞台機構」とは何でしょうか?

舞台機構とは、大きく「吊物機構」「床機構」に分けられます。
【ステージ学習室】で今後詳しく触れていきたいと考えておりますが、
大まかに言いますと、
「吊物機構」とは大道具や照明器具、音響機器、スクリーン設備、
舞台幕、音響反射板などの吊物を動かすための機構であり、
「床機構」とは「迫(せ)り」と呼ばれる昇降舞台、
床が前後左右に水平移動する「スライディングステージ/ステージワゴン」、
「廻り舞台」とよばれる回転舞台など、舞台床を動かすための機構をいいます。

例えば、「テアトロ ジーリオ ショウワ」では、
深紅のオペラカーテンが使われています。

昭和音楽大学 オペラカーテン

これを昇降させているのが「吊物機構」です。
「緞帳」の昇降機構というと、どこの劇場でもおなじみのものですね。
「床機構」というのは非常に大掛かりな装置で、
例えば歌舞伎の「回り舞台(廻り舞台)」など、
大きな劇場に設営されている場合が多いです。

さて、昭和音楽大学の「吊物機構」の特徴についてご紹介したいと思います。
「吊物機構」で最も代表的なものである「吊物バトン」。
これを動かす電動装置が、非常に静かに動くのです。

みなさん想像してください。
ヴェルディ「椿姫」の第三幕「ビオレッタの寝室」。
もう命の長くないビオレッタの寝室で、
非常に悲しく静かな場面が続くなか、
客席最前列のあなたに音が聞こえてきます。

ウィーーーーーーーン(機械音)

これは・・・哀しいですよね・・・違う意味で・・・。

ということで、弊社の英知を結集しまして開発したのが、
「SANSEI NEW STANDARD」という名の、
静音型ドラムマシンなのです。
舞台裏にはバトン台数分のマシンが整然と並んでいます。

昭和音楽大学 SANSEI NEW STANDARD

周囲が寝静まった深夜のマシン稼動テスト。
開発者は車が通るたびにその手を止め、
何度も何度もテストを行い、
必死の試行錯誤の末に、この静けさを実現したとのことです。

また静音に加えまして、
超微速運転をはじめとする様々な制御運転が可能となっています。

「テアトロ ジーリオ ショウワ」に行かれた際、
吊物が動いたら、じっと耳を澄ませてください。
機械の音はほとんど聞こえないと思いますよ。

さて、次回も引き続き「吊物機構」についてレポートしたいと思います。
下は予告画像です。舞台にあるのは、全て美術バトンなのです!
次回にもご期待ください。

昭和音楽大学 バトン

※昭和音楽大学及び関係者のみなさま、
 写真撮影・掲載許可をいただきありがとうございました。

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